セッションでは準備した演奏内容だけで弾かれたギターは面白くない話

ギター雑記
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こんにちは。

ここではセッションでギターを弾く時に事前に準備したフレーズやバッキングパターンだけの演奏は面白くないという事を書いています。

こういう風に書くと

なんだか難しい事を演奏しなきゃならなそうだな。。

と思われるかもしれませんが、逆です。

僕がこの記事で書いている事は今の状態でセッションに参加してみてその時々で勝手に出てきた(弾いた)フレーズやバッキングにのって演奏しましょうというものです。

とはいえ僕は当然ながら練習肯定派です。

セッションでは、あらかじめ準備しておいたもの「だけ」でアドリブやバッキングを演奏する人はいない(というか逆に難しい)と思います。

こう書いてしまうと「一体何が言いたいの?」となってこの記事の意義が見出せなくなってしまいますが、ここでは僕が思うアドリブについての考え方を書いています。

そしてこの記事の結論は「暴走し始めた演奏をコントロールする術を学んで自分の枠の遥か上の演奏を目指す」事を勧めるものです。

僕がガチガチに練習しまくって、セッションに参加し続けて見つけたものを綴った読み物記事です。

ここではブルースセッションでの体験談を元にして書いていますがジャズセッションでも同じ様に考える事が出来ます。

今アドリブでお悩みの方は今よりももっと気軽に前向きにセッションに参加できるようになると思いますので是非読んでみてください。

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セッションで準備したアプローチだけで弾かれたギターは面白くない話

ブルースセッションに通い始めた頃の僕はアドリブの内容をがちがちに準備していました。

「シャッフルの曲は出だしのフレーズはこう、アップテンポの曲はこう、スローはこう、5弦ルートのキーはこう、6弦ルートのキーはこう」

という様に事前の準備に余念がありませんでした。

ギター練習

この頃の取り組みや研究は今大きな宝物になっています。

しかし、当時はいざ参加してやってみるとなかなか部屋で練習した通りのギターは弾けませんでした。

そして凄い方の様に上手くバンドや会場を盛り上げる事も出来ません。

こんな感じのまま色んな方の演奏を沢山観て、練習を繰り返してセッションで失敗して…というのを繰り返していました。

ここで僕は準備していた演奏ができない理由について考えてみました。

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準備していた演奏が出来ないのは身体が拒否するから

準備していた通りの演奏がなかなか出来ない時は頭でどれだけ弾こうとしても身体が拒否している感じでした

今僕が当時を振り返って思う身体が拒否する理由は「ボーカルのフィーリングと合っていない」というのと「バンドのテンションと合っていない」の2点です。

ボーカルのフィーリングと合っていない

ブルースは歌ものです。

ボーカル

単なる12小節の繰り返しではありません

シンプルな12小節の曲も沢山ありますがキメや仕掛けのある曲やコードが変わる曲も沢山セッションで扱われます。

「ブルースは12小節の繰り返し」とだけ捉えていると一緒に演奏しているメンバーの方の存在(特に歌)が消えてしまいます

言うまでも無い事なのですがバンド演奏は共同作業です。

ですが練習の虫になっていた僕はブルースが12小節の繰り返しという音楽になってしまっていました。

そして当然すぎる「ブルースは歌」という大前提が頭の中にありませんでした

メンバーお一人お一人も自分と全く同じ様にセッションに参加しています、シーケンサーが作るオケとはまったく違います

そしてブルースは歌物です。

歌の為になっていない演奏はそれがどれだけ素晴らしいものでもカッコ良くは聴こえません

ボーカルの為になるバッキングやソロがどういうものなのか、当然今も僕は答えを知りません。

ですが、セッションはきっと常にそれを演奏中も探し続けてる人にだけ正解はやってくるものだと思っています。

先週の手応えを掴めた演奏と同じ事を今週も弾いてみてもしっくりこない事がセッションでは多々あります。

今ボーカルの方のバッキングをしているなら歌をよく聴いてその歌の心情をサポートし引き立てる演奏が何かを常に探し続ける事がとても大切だと思います。

もしその歌に分厚いコードが不要であれば音量を絞って歌を支える単旋律のオブリガードを弾いたりベースをもっと厚くしたいと感じたらベースに合流したりするべきです。

そして今歌のバッキングには十分な音が揃っていると感じたら「休符という弾かない選択」もアンサンブルにはとても重要です。

重要なのですが、セッションはライブや音源制作の場ではありませんのでブルースセッションでは「弾かない」というのは僕は極力避けるべきだと思っています。※ジャズでは別です

セッションは皆さんのものでもあると同時に自分のものでもあります、ボーカルさんに役に立ちそうと思ったアプローチをどんどん試して成功体験失敗体験を重ねるべきだと思います。

最終的には自分の演奏が良かったか良くなかったかは他の方が判断する事なので、僕は「ボーカルの力になれる演奏」を一生懸命探して邪魔にならない音量とトーンで演奏するように心掛けています。

そうすると時々(それこそ年に一度あるかないか)ですが

ギター歌いやすかったよ

とボーカルの方から言ってもらえる事が極々稀にあります。

セッションはコミュニケーションの場なのでお互いの検討を称え合う文化があり社交辞令として言ってもらえる事も沢山ありますが、しかし準備していた事だけを機械的に弾いているだけだったらきっと言っては貰えない言葉だと思います。

バンドのテンションと合っていない

これもボーカルのフィーリングと合っていない所で話した事とほとんどかぶるのですが、やはりブルースは12小節の繰り返しとだけ考えていると陥りやすいと思います。

セッションはバンドメンバーの方との共同作業です。

共同作業

準備してきたものが今演奏されているフィーリングとちょっとズレていたら、セッションでは演奏内容を修正してバンドと合わせられる様にするべきです。

ブルースと一言で言っても様々なフィーリングがあります。

ギターベースドラムのトリオ演奏されたものもあれば、ホーンセクションが参加しているとても華やかできらびやかなブルースもあります。

ギターはコードが弾ける楽器なので、練習で取り組んできた事をゴリ押しするのでは無くその場その場でふさわしいアプローチが出来る様になると自分もバンドもハッピーになれます。

しかし、ギターはアンサンブルの技術の習得は本当に難しい楽器です

その道のりは長くとても時間がかかります。

ギターでアンサンブルとして役に立つ演奏にたどり着く為には「準備した事を弾いてみて失敗を重ねる」事が一番良いと思います、というか失敗以外からは学べないような気もします。

そんなこんなで色々と経験を重ねていると身体(指)がバンドのイメージに従って自然に動いてくれる事が増えてくる様になります

もう少し踏み込んで書くと『身体が勝手に』今まで弾いたことのなかったバッキングを弾いていたり、いつも弾いているフレーズを『身体が勝手に』止めたりなど、1人部屋で弾いていたら絶対に弾かないであろう演奏をし始めます。

身体が勝手に始める演奏は、遠い昔に取り組んでいたパターンを弾いたり中には一度も引いた事ないけど心の中にいる凄い『誰か』の演奏を再現していたりと様々な演奏があると思います。

それは身体がバンドの演奏の上に乗って、『身体(指)が自分の思考の枠を超えて勝手に暴走する』様な感じです。

僕は乗馬経験はありませんがイメージにするとこんな感じです。

ギター制御不能

 

その時たまたま鳴らしてみた自分の音にバンドが反応したり周りの演奏に乗って身体が勝手に鳴らした音が化学反応を起こすと、気が付くととんでもなく高い所へぶっ飛んでいる事がブルースを演奏しているとよく起こります。

ブルースセッションでの演奏は自分の枠の中で留まらずに思考停止せずに正解を探し続けて瞬間瞬間に身体が反応できるように日頃から練習しているとある日物凄い体験をさせてくれます。

ギターの練習は難易度の高いフレーズに重きを置いたキメ打ちの様な練習よりも、ブラインドタッチの様にイメージに従って沢山のアプローチへ瞬時に切り替えられる様にする事を念頭に置いた基礎的な練習を行う方がセッションではきっと役に立ちます。

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まとめ

セッションではなかなか練習した通りには弾けません。

セッションに一度でも参加された事がある方はわかると思うのですが演奏はなかなか制御出来ずに暴走します。

僕はそれが面白いと思います。

しかし暴走しっぱなしではカッコよくならないです。

ギターがリミッターを振り切って大暴れし始めた時、その演奏を「暴走した音」にするか「自分の音」に昇華出来るかが勝負の分かれ目です。

自分の演奏にきっちり「オチ」を付けてけじめをつけるのは本当にカッコいいものです。

練習の虫になってしまっている方の気持ちは僕も虫なのでよくわかります。

練習しすぎるとどうしても頭でっかちになってしまいます。

そんな時は是非ふらっとブルースセッションに足を運んでみて疲れた頭をほぐしてみてください。

ブルースセッションは本当に楽しいですよ。

ブルースセッションにはじめて参加する時に知っておきたい事

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今ブルースについて何も知らないという方へここまで知っておけば十分な所まで書いています

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