ブルースセッション定番曲紹介 シンプルなブルース12小節進行の曲

ブルースセッション定番曲紹介 シンプルな12小節ブルースセッション定番曲紹介
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仕掛けやキメ、コード進行が変わらないブルース12小節進行の曲について

ブルースセッションではいわゆるシカゴブルースと括れるものであればどんな曲でも取り上げられます。

ですので取り扱われる曲の中には8小節のブレイクが入っている曲や12小節進行が少し変わっている曲等も普通にあります。

もう少し言うとシカゴブルースと括れない曲もブルース進行であれば普通に歌われますし、なんならブルース12小節進行でなくても歌われたりもします。

更に掘り下げると日本語で歌われたブルースやブルースセッションに通い慣れている方はオリジナルソングを歌う方まで普通にいらっしゃいます。

ブルースセッションで扱われる曲について統計をとって調べている方は流石にいないと思うのでとても感覚的な話になってしまうのですが、何らかの仕掛けがある曲となんの仕掛けも無い曲の取り上げられる割合については僕の感覚では半々くらいじゃないかなと思います。

それくらいキメや仕掛けがあるブルースはブルースセッションで頻繁に取り扱われます

 

しかし特に仕掛けやキメ等がないブルースも勿論沢山あります。

 

僕の中ではブルースセッションの定番曲に関してはこんな認識でいたので、特にキメや仕掛けの無いいわゆる「普通のブルース進行の曲」は紹介してもあまり読まれないかなと思って記事を書いていませんでした。

また紹介するにしても基準が僕の感覚しかないというのもあって書いていないというよりも書けないといった方が正しかったという感じです。

しかしふと「頑張って書いたら意外と読んでもらえるかな」と思ったので、ここでは僕が思うシンプルな12小節進行の曲でブルースセッションでよく取り上げられる曲を紹介してみようと思います。

 

また、このブログでは他のカテゴリに分けてブルースセッション定番曲を紹介しています。

関心のある方はこちらから是非ご覧ください、ブルースのスタンダードには楽しい曲が沢山あります。

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シンプルなブルース12小節進行のブルース

ガット マイ モジョ ワーキング

ブルースセッションに参加する際に、絶対に知っておきたいブルースの1つがこのモジョワーキングです。

アップテンポのブルースの大定番曲です。

紹介音源はライブ音源なのですが、この音源を聴くたびに実際の会場のテンションはどんなものだったのだろうと想像すると本当にワクワクしてきます。

歌っているマディのテンションも絶好調な感じがビシビシ伝わってきます。

しかしこの曲は実際にブルースセッションで演奏する側に立つととても難しいです。

速いテンポで演奏されるのでバンドのメンバーも基本的には全員テンションが上がっています。

そんなバンドの演奏に自分のテンションが付いていけないとすぐに飲み込まれてしまいます。

曲が始まっただけで盛り上がってしまうような曲なので、その盛り上がりをさらに押し上げるような演奏をするというのはとてもチャレンジになる曲だと思います。

とはいえ、モジョワーキングはブルースセッションの華となる曲ですので是非知っておいて頂きたい曲です。

 

スカイ イズ クライング

ブルースセッションで取り上げられるスローブルースでは後で紹介するハブユーエバーラブドアウーマンと並んで1・2を争うくらい好んで演奏されるブルースじゃないかなと思います。

音源も色々なブルースレジェンドが残していますのでこの歌をセッションで歌う方も演奏中頭の中に描いている理想像はみなさん違うと思います。

僕はこの曲はなんとなくエルモアジェイムズな感じがしたのでこの音源を紹介したのですが、人によってはフレディキングだったりスティービーレイボーンだったりすると思います。

僕はスライドバーの演奏は出来ないのですが、エルモアジェイムズのイメージがあるせいかこの曲にはスライドバーという印象もあったりします。

 

ザ シングス ザット アイ ユーズド トゥ ドゥ

僕が個人的にめちゃくちゃ大好きなギタースリムの大ヒットソングです。

この曲は発表当時売れに売れまくったそうで1954年のR&B部門で年間チャートで1位を取ったそうです。

元祖一発屋という異名もあるそうです、MCハマーみたいな感じだったのでしょうか。

今の時代の日本人が思い浮かべるR&Bとはイメージが相当違うと思うのですが、とはいえこういう人情味溢れる音楽がアメリカのチャートで1位を取る程バカ売れしたというのはこういう音楽を人々が求めていた時代だったんですね。

実際の音源も面白い事にギタースリムは最後の歌のコーラスで2拍分早く歌い出してしまっていて曲が終わる前に気付いてギリギリで修正してます、めちゃくちゃ面白いです。

ギタースリムのアルバムにはtake2・take3などと表記された録音も残っているのできっとこの曲も数テイク録音したと思うのですが制作の方がこのテイクを採用したのにはそれだけ当時の人の心を打つ要素があったのだろうと思います。

ギタースリムはとにかく明るい人柄だったそうで生粋のエンターテイナーだったそうです。

 

ブルース イズ オールライト

シカゴブルースはブルースに興味があまりない人にはどれだけ優れた音源であってもブルースが発する深さみたいなものが一般の人には受け付けられない部分があると思います。

でもリトルミルトンのブルースイズオールライトはもっと今の人にも伝わるようなブルースの持っているカラッとした明るさがあると思います。

ブルースセッションでもとても取り上げやすいと思います。

またボーカリストとしてブルースセッションに参加している方にもとてもお勧めします。

この曲はサビで大合唱される事が多いです。

更に大抵の場合は終わり4小節では歌い手が「Alright!」というと観客席で見ている参加者からも「Alright!」とレスポンスが返ってきます。

こういうコール&レスポンスができるとブルース体験としてただ歌って終わる事にはならずにブルースの面白さを知る事ができるのでそういう意味からもとてもいい曲だと思います。

ザッツ オールライト

ジミーロジャースも僕が個人的に聴きまくったブルースマンで思い入れがちょっと強い方です。

ザッツオールライトをブルースセッションで誰かが歌うのを聴くとすぐに心を持っていかれてしまいます。

ジミーロジャースは当然僕に限らずブルースセッションに来る沢山の方の敬意を集めていますのでブルース聴き始めたばかりの方は是非繰り返し聴いてみてください。

特にギターの方であれば演奏からも物凄く沢山の事を学べると思います。

この音源でジミーロジャースがとられているイントロはとても有名で、このギターイントロが入ったらザッツオールライトをやるとブルース好きならわかるイントロです。

 

ちなみに1つ前の「ブルースイズオールライト」とこの「ザッツオールライト」はタイトルは似ているのですがまったく別の曲になります。

 

キリング フロア

マディウォーターズと並ぶシカゴブルースを代表するブルースマンであるハウリンウルフの曲の中でもこのキリングフロアはブルースセッションで歌われる方がとても多い曲です。

8ビートでとても特徴のあるギターバッキングの曲です。

ギターは名手として名高いヒューバートサムリンという方です(この方もとても有名なギタリストです)。

ハウリンウルフは身長190センチを超える大きな人でジャケットの笑顔のイメージ通り豪快な人だったそうです。

ちなみにキリングフロアというタイトルはなんだかスラッシュメタルの曲のタイトルみたいだなぁと思っていてジャケットのハウリンウルフの笑顔とタイトルのイメージのギャップがちょっと怖い。。とずっと思っていたのですが(僕はメタルも聴きます)、どうやらそういう意味では無くこの言葉はアメリカのスラングで「Hをする場所」という意味があるそうです。

実際に歌で使われている意味合いは日本語しかわからない僕には解説が出来ないのですが、ひとまず「じゃあマディと一緒だ」と最近知ってホッとしています。

 

シェイク ユア マネー メーカー

この曲もモジョワーキンと同様にブルースセッションで歌われるアップテンポの代表格です。

モジョワーキンとはまた違ったアプローチでシェイクユアマネーメーカーの方がよりロックンロール的なノリがあってめちゃくちゃ盛り上がります。

ブルースでスライドギターといえばエルモアジェイムズと言えるくらい強烈な個性を放っている方ですがこの曲でもものすごくインパクトのあるスライドギターを聴かせてくれます。

歌のメロディもリズミックでとてもカッコよくエルモアジェイムズもノリノリで歌っていてギターはその流れを汲んで爆発するのかと思いきや、スライド奏法によるなんとも独特なリフと呼べるようなフレーズを演奏されて(このリフがめちゃくちゃかっこいい!)ものすごく大人な演奏を聴かせてくれます。

アップテンポで大暴れするのかと思いきや歌もギターもめちゃくちゃ熱いんだけどそれをグッと凝縮して華麗にこなすエルモアジェイムズの演奏にブルースの持っているかっこいい一面を発見する事ができると思います。

 

ユー ドント ハブ トゥー ゴー

ユードントハブトゥゴーももの凄く沢山のブルースマンに歌われているブルースのスーパースタンダードです。

マディウォーターズ、ジミーリード、フレディキング、パイントップパーキンス等々多くのブルースのレジェンドが録音を残しています。

マディとジェイムズコットンの音源ではこの曲はブレイクの入ったアレンジで演奏されているのですがブレイクが必須ではないかなと思ったのでこちらの記事で紹介してみましたが、演奏でブレイクを取り入れる方もいらっしゃいますのでブレイクが来るかもしれないと心に留めておくといいと思います。

この曲でのオーティスラッシュは歌もギターもとても品があってブルース聴き始めの方にはとてもわかりやすいと思います。

ちょっと細かい話ですが歌に関しては品があるだけじゃなくて歌のフレーズ終わりがどことなく♭している辺りにブルースフィーリングを凄く感じる事ができると思います。(当然僕はこんなすごい歌い方できません)

そして特に僕はギターなのでここで聴けるオーティスラッシュのギターは本当に完成度が高く、和音ソロのアイデアも独特でとても面白いです。

ハブ ユー エバー ラブド ア ウーマン

ハブユーエバーラブドアウーマンはスカイイズクライングの所でも書きましたがブルースセッションで歌われるスローブルースの代表的な歌です。

フレディキングの「ye-----s!」の力強さとギターの表現力を限界まで絞り出しているようなソロプレイは本当にかっこいいです。

僕の中では理想として思い描くチョーキングをする方が数名いらっしゃるのですが、フレディキングはその中のお1人です。

 

またこの曲はデレクアンドドミノスの「いとしのレイラ」での演奏もめちゃくちゃ有名です。

ぼくはたぶん他の方ほどエリッククラプトンに特別な思い入れはないのですが、しかしこの曲をブルースのスーパースタンダードへ押し上げたのはエリッククラプトンの功績だと思います。

「いとしのレイラ」に残した演奏が素晴らしいものであるのは間違いないのですが、そこにまつわるエリッククラプトンの報われない愛の逸話がこの曲の詩とシンクロしてこの曲をすごい高いレベルのものに押し上げて今でもその影響があると思います。

 

失恋した事がある方なら男性でも女性でも多くの方がこの曲の詩に心情的に共感できて、そこにフレディキングやエリッククラプトンやデュアンオールマンのスーパープレイで歌い上げられ畳みかけられたらそりゃ心を奪われずにはいられないというものです。

なんて事を思います。

 

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まとめ

冒頭でも書いたのですがキメや仕掛けのないシンプルな12小節のブルースといってもその数は膨大すぎるので、代表的なスタンダードはこの辺りかなとか本当に色々と考えて紹介してみました。

ですので少なくともここで紹介した曲はどこのブルースセッションへいってもきっとみなさん良く知っているブルースだと思います。

是非参考にして頂けたらと思います。

ブルースセッション定番曲はカテゴリに分けて紹介しています、もっと定番曲について知りたい方はこちらからご覧頂けたらと思います。

ブルースセッション定番曲紹介

ブルースセッションでよく歌われる定番曲について紹介しています
お約束がある曲・12小節進行から少し外れる曲・有名なストーミーマンデー等も紹介しています

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