こんにちは。
ここでは前回記事の続きでダイアグラムに書き出したブルース進行で使われている7thコードのコードトーンからボイシングの可能性を探ってみます。
この記事では以下のボイシングを見出す手順を説明しています。
もしこのページを最初にご覧になっていましたら話が見えない記事になっていると思います、よろしければ以下から順にご覧頂けたらと思います。
②7thコードのコードトーンの整理→こちら
③7thコードのボイシング→今ここ
④コードトーンとテンションを整理→こちら
⑤テンションを含めた7thコードボイシング→こちら
ギターのダイアグラムを活用③7thコードの整理−ボイシング
ボイシングの考察はダイアグラムに書き出したコードトーンから押さえられるものを見つけていく作業になります。
やる事はコードトーンの書き出しと同様に単純作業なのですが、一つのコードについてのボイシングの理解を深めると同時に次のコードへスムーズに移るボイシングを探る事もとても大切です。
次の例はちょっと極端でこういう演奏をする方はいないと思いますが、このようなコードのボイシングでバッキングをすると弦の横移動が大きくあまり良い響きを得られなくなってしまいます。
この記事で示せているものも数あるアイデアのうちの一つでしかありませんが参考にして頂けたらとても嬉しいです。
7thコードのボイシングを考える
この記事ではキーCのBLUESで色々なボイシングを探ってみようと思います。
CのBLUESで使われている各コードのコードトーンについては前回記事で書き出し方を説明していますのでまだご覧になっていない方はこちらをご参照ください。
最初に3つのコードのボイシングの可能性を探り、その後コードがスムーズに連結できるボイシングを探ってみます。
3つのコードのボイシングを探る
Ⅰ7th=C7のボイシングを探る
はじめは5弦6弦にルート音を見つけ、これを軸に押さえられるボイシングを見つけます。
次のものはルート音(=C)を押さえ、その上で押さえられるC7のボイシングを探ってみた様子です。
しかしバンドでベースが低音域を支えてくれる時ギターは基本的にルートを鳴らす必要はありません。
ルートを鳴らさないボイシングを探ってみると、左手は途端に自由を獲得しボイシングの可能性はとても広がります。
ここで見つけたボイシングを実際の演奏で有効に活用する為に重要なのは「ルート音が4弦5弦6弦のどこに置かれているかを把握する」事です。
鳴らしていない(=省略された)ルートの位置を頭の中でしっかりと理解している事がとても大切です。
ここで見つけたボイシングは全てC7なので「C」の位置とボイシング内の度数がしっかりと頭の中で紐付けられている事が重要になります。
度数の把握はちょっと面倒に感じられると思いますが、ダイアグラムに書き込んでいると驚く程度数が把握できるようになります。
Ⅳ7th=F7のボイシングを探る
D7でも同様にルート音を押さえたものとルート音を省略したものの2種類のボイシングを探ってみます。
Ⅴ7th=G7のボイシングを探る
E7でも同様にボイシングを探ってみます。
3つのコードが自然に繋がるボイシングを探る
ここからブルースを演奏する時に自然につながるボイシングを探ってみようと思います。
探り方は色々とあると思いますが、ここでは使用する指板上のポジションを限定して考えてみようと思います。
使用する音は弦が同じで横移動が少ないボイシングでコードとコードをつなげると、各弦が和声法的な声部の役割を持ちギターらしさが出て音楽的に豊かなボイシングになります。
とはいえ、バッキングで使用するボイシングを選ぶにあたり、これは当然絶対のルールではありません。
弦飛びボイシングの良さもありますし敢えて大きく横移動する演奏の魅力もあります。
あくまでボイシングを考えるきっかけとして頂けたらと思います。
同じ要領で押さえやすい3つの弦を使うボイシングを探ってみると記事冒頭で見たものと同じダイアグラムが作れます。
2音ボイシング等も含めたらまだまだ可能性はもっと沢山あります。
是非ご自身でダイアグラムを使って色々と探ってみてください。
まとめ
この記事では7thコードのボイシングの可能性の探り方について説明しました。
ダイアグラムを使う効果は計り知れないものがあります、是非ご自身で色々と探ってみて頂きたいです。
そしてこれがめちゃくちゃ大事なのですが、是非他のキーでもダイアグラムを使って探ってみてください。
ギターは並行移動するだけで移調できる楽器ですが、ポジションが違うだけでも弾き心地や思考の感覚は大きく変わってきます。
次の記事ではテンションを含んだボイシングについて、引き続きブルースを題材に紹介してみようと思います。
テンションの音をボイシングに自由に含める事ができると可能性は更に跳ね上がります。
また和音ソロのアプローチもスムーズな演奏が出来る様になります。
しかしまずは7thの4和音の考察がとても大切です。
これをきっかけにダイアグラムを使った考察を取り入れて頂けたらとても嬉しいです、きっとギターの演奏力向上に役に立ってくれると思います。
ダイアグラム活用アイテムの紹介
僕は以前紙にダイアグラムを印刷して思いついた事をなんでも書きまくっていました。
紙に印刷して書いてみようと思われた方はこちらのPDFを印刷して使ってみてください
guitar_diagram_2_pdf
そして今はスマホやタブレットを使えば紙の用意は不要な時代になりました。
このブログの紹介動画もiPadを使って書いています。
この記事の動画と同じ事が出来るようにpingファイルをダウンロード出来る用にしました。
お手持ちのお絵描きソフトがあればこのファイルを読み込んだら同じように出来ると思います。
guitar_diagram_ping
是非活用してみてください。
ちなみに僕は「medibang paint」というお絵かきアプリで動画をつくりました。
メディバンペイントはAndroidでもiosでも無料で使えます、そのかわりちょろっと広告が入りますが煩わしさは低いです。
指で書くと大変かもしれないのでスタイラスペンを使うとダイアグラム作成が捗ると思います。
僕はアップルペンシルを頑張って買って使っているのですが、この用途の為に購入するのはちょっと高すぎます。
以下のスタイラスペンは使った事が無く使用感などはお伝え出来ないのですが、レビューや価格から良さげに思えましたのでご紹介しておきます。
是非参考にしてみてください。
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