こんにちは。
ここでは専用工具やドリル等を使わない簡単なフレットのすり合わせの作業を紹介します。
今日僕は次の写真のようなフレットのすり合わせ作業をしました。
この状態になるまでフレットのメンテナンスをせずに弾き続ける僕がまずおかしいのですが。。
写真を見て頂ければわかると思いますが実際にはすり合わせでなんとななるレベルの状態のギターではありませんでした。
でもフレット交換はお金も手間もかかるしと思ってズルズルと使い続けて来てしまっていました。
とはいえもうダメだなと思ったのでフレット交換をしようと思っていたのですが、ダメ元ですり合わせをしてみた所予想よりも遥かに良い仕上がりになりました。
凹みを完全に消すまでフレットを削る事は怖くて出来なかったのですが、それでも見た目にも演奏のしやすさからもやってみて本当に良かったです。
作業の結果フレット交換になったら記事にはできないなと思いならが写真を撮っていたのですが、大成功の結果になったので記事にしてみました。
目新しい事は何もありませんが、僕が今日行った事はお金は数百円しかからないので時間さえあれば自宅で簡単にできます。
費用対効果はとても高かったです、感動するレベルです。
マスキングテープで指板をしっかり養生して、慎重に丁寧に行えば誰にでもできます。
この記事はフレットすり合わせの模範になるものではありませんが、もし僕と同じようにギターのフレットの消耗を放置している方がいたら参考にして頂けたらと思います。
フレットのすり合わせ
準備したもの
準備したものは以上のものです、全て近所のホームセンターで購入し総額486円でした。
この写真の中にはありませんが手持ちの定規と古タオル1枚も使いました。
購入したものは以下の物です。
・ヤスリがけ用木材
・紙ヤスリ(#400、#600、#800)
専用工具や電動ドリルなどを使わないシンプルな作業でもここまで出来ましたという記事になります。
もちろんフレットすり合わせ専用のヤスリや工具を使った艶出し用の研磨剤などを使えばさらにクオリティがあがり、作業時間も圧倒的に早いと思います。
僕はフレットすり合わせ専用のヤスリを持っていない事と、夜の作業になるのでなので電動工具の使用を見送りました。
今回はフレット交換を視野にいれていたダメ元の作業だったので不要な出費も避けたかった事もあります。
全部手作業で行ったのでものすごく時間がかかりました、途中でちょこちょこ休憩とりながらですが6時間くらいかかりました。
ですが、黙々とヤスリをかけ続ける時間がある方であれば準備はこれだけで大丈夫です。
作業準備
最初に指板をマスキングテープで養生します。
ネックの枕にするものは安定してさえすれば本などでも良いと思います、どんなものでも構わないので必ずヘッドに負荷がかからない状態にした方が良いと思います。
次に現状のネックの反りを確認します。
定規を当てると片方が浮いている状態でした。
僕のギターは逆反り状態でしたのでトラスロッドを回して反りを直します。
ちなみにもし定規の両端が浮いていない場合は「順反り」という状態を疑う必要があり、定規のどこかに隙間が無いかチェックしてあればトラスロッドを使って反りを直します。
ちなみにトラスロッドはネックの反りを修正してくれるものですが、僕はこの作業がとても怖くて苦手です。
僕はトラスロッドはあまり安易に触れるものでは無いという認識でいます。
もし不慣れな方がトラスロッドを回す時は本当に慎重に少しだけ回してその後に手と体で丁寧にかつ力強く物理的にグイグイと反りを直すように力を加えてみてください。
本当に微調整をするものなので回し過ぎにはご注意ください、僕もトラスロッドのコツのようなものがあるなら知りたいです。
#400のヤスリですり合わせ
#400のヤスリですり合わせします。
木材へ紙ヤスリを糊で貼り付けます、僕は普通に糊付けしましたが両面テープなども有効だと思います。
これでフレットをすり合わせします。
#400の粗さだと力一杯こすってしまうとどんどんフレットが削れてしまうので出来る限りネック全体に均一になるように動かします。
僕はここではそんなに大きくは削らずに使用頻度の低いフレットが使用頻度の高いフレットと均一の高さになる事を第一にかけました。
ある程度フレットのすり合わせを行ったら定規を当ててフレットの高さの偏りが生まれてないかチェックします。
#600のヤスリですり合わせ
#400と同じ要領で#600ヤスリでフレットのすり合わせを行います。
ここで一番フレットの凹みの激しい所の高低差が少し薄まるように心がけて全体をすり合わせてみました。
#600でも力を加える事はなく全体的に大きくかけました、かけおわった状態が下の写真です。
#800のヤスリですり合わせ
ここで僕は木材を使わずにフレットを1本1本仕上げるようにかけてみました。
最初にフレットの横部分を重点的にかけ、台形になっているフレットを丸みが帯びるようにしました。
ここではしっかり力を入れてゴシゴシとヤスリをかけました。
1本1本作業した為、この作業はもの凄く時間がかかりました。
この時マスキングテープにもヤスリがかかってしまうので、テープが破ける事もあるので全ての箇所に再度マスキングを重ねて二重にします。
そして#600でかけたフレットトップの残っているヤスリ後をキレイにする為に横だけでは無くトップにもゴシゴシ掛けました。
ここで今までの作業が台無しにならないように、定規を当てて全体の高さをこまめに確認します。
フレット艶出し磨き
やすり掛けが終わったらフレットを金属磨きでキレイにします。
僕はタオルを一枚使って金属磨きでゴシゴシこすった後に乾拭きを数回繰り返してピカピカな状態にしました。
仕上げ
ここまで来たらマスキングテープと取ります、すごく時間がかかったので解放感が凄かったです。
これでフレットのすり合わせは完了です。
でもせっかくの状態なので手持ちのオイルで指板のケアをして終わりにしました。
使ったのはダダリオのレモンオイルです。
これで作業完了です。
まとめ
この記事の作業がフレットすり合わせの正しい手順ではありませんが、フレットのケアをする方の参考になったらと思って写真を撮りながら作業をしました。
とくにサンドペーパーの粗さは人によって使うものは違うと思います。
僕も慣れているわけではまったくなかったので色々な他サイト様を参考にやってみました。
本当は#1000のサンドペーパーも用意していたのですが、使ってみて#800で仕上げまで使えるという印象を持ちました。
#800では、ゴシゴシとフレットを擦ってもそんなに大きくは削れないという印象でしたの僕は#800で仕上げまで行いました。
ちなみに#400はゴシゴシこするとどんどんフレットが削れ、#600も400程では無くてもやっぱりフレット単体の微調整に使うのはまだ怖い印象でした。
またフレットの面取り(この記事で#800でフレットの台形を丸くする作業)専用のヤスリというのも販売されているようです。
作業時間の大半は#800のフレット仕上げの作業でしたのでこれを使ったら作業時間はものすごく減ると思いました、次回はこういったアイテムを使いたいと思います。
また電動工具によるフレット磨きもきっとものすごい効果があるんだろうなと思います、こちらのアマゾンレビューにはギターのフレットに使ったという声もありましたのでいつか使ってみたいと思います。
きっとみなさん色々と創意工夫をして行われていると思いますが、丁寧に作業する限りフレットすり合わせはハードルは高くないと思います。
フレットの消耗が目に見えてきた方は是非トライしてみてください、まったく大げさな言い方ではなくギターが生まれ変わります。
コメント